IT転職で年収アップを目指す5ステップ|経験者の準備と注意点

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IT転職で年収アップを目指すには、これまでの実績を整理し、その経験を活かせる求人を選び、給与の内訳まで確認することが大切です。

「任される仕事は増えたのに、給料が変わらない」「転職に興味はあるけれど、今より忙しくなるのは不安」と感じている方もいるのではないでしょうか。

次の職場を考えるときは、年収とあわせて、担当する仕事・働く時間・今後積める経験を整理してみましょう。自分にとって納得できる条件が見えやすくなります。

この記事では、開発・インフラ・運用・ITサポートなどの実務経験がある方に向けて、次の5ステップを解説します。

  1. 現在の年収と、変えたい条件を整理する
  2. 経験・実績を職務経歴書にまとめる
  3. 経験が活きる求人と給与条件を比較する
  4. 面接で期待役割と希望年収をすり合わせる
  5. 最終条件を確認し、現職での選択肢と比べる

20代で未経験からIT業界への転職を考えている方は、先に20代の未経験IT転職はあり?向いている人・始め方・注意点を解説を参考にしてください。

ステップ1:現在の年収と、変えたい条件を整理する

最初に、今の給与と働き方を確認します。比較の基準があると、求人を見たときに「自分にとって何が改善するのか」を判断しやすくなります。

年収は基本給・手当・賞与に分けて確認する

直近1年間の給与明細や賞与明細を見ながら、税引前の金額でそろえて整理しましょう。

確認したいのは、次の項目です。

  • 基本給
  • 毎月支給される手当
  • 固定残業代と、その他の残業代
  • 賞与
  • 一時的な報奨金など

たとえば、残業代の割合が大きい場合は、残業が減ることで年収も変わります。賞与に左右される部分が大きければ、毎月の給与とは分けて考える必要があります。

「毎月の固定部分」と「条件によって変動する部分」を分けることが、比較の出発点です。

転職で変えたいことを3つに絞る

次に、年収以外の希望も整理します。

「基本給を上げたい」「夜間対応を減らしたい」「設計の経験を積みたい」など、今の不満を具体的な条件に置き換えてみてください。

希望が多い場合は、次の3段階で分けると考えやすくなります。

優先度整理する内容
譲れない条件毎月必要な収入、勤務できる時間帯、勤務地など
できれば実現したい条件経験したい業務、出社頻度、教育体制など
調整できる条件入社時期や、ほかの条件との兼ね合いで考えられること

「収入が増えるなら通勤時間はどこまで許容できるか」「希望する仕事を経験できるなら、入社時の年収をどう考えるか」まで整理しておくと、内定後の判断にも役立ちます。

ステップ2:経験・実績を職務経歴書にまとめる

職務経歴書では、使用技術や経験年数に、担当工程・役割・成果を添えます。応募先が「どの仕事を任せられそうか」を判断できる形にすることがポイントです。

経験は5つの項目で棚卸しする

担当した案件や業務について、次の表を使って整理してみましょう。

項目書き出す内容
担当業務どんなシステムや業務に関わったか
自分の担当範囲設計、実装、テスト、運用、調整など、どこまで担当したか
課題どんな不便・負担・問題があったか
実施したこと自分が考え、実行した対応は何か
結果と根拠作業時間、品質、対応件数などにどんな変化があったか

以下は、書き方を示すための架空の例です。

運用業務の月次集計について、手順の見直しと自動化を担当。集計方法の整理、スクリプト作成、検証を行い、月10時間かかっていた作業を月4時間に短縮した。

このように書くと、担当した仕事と、その仕事がもたらした変化を一緒に伝えられます。

実際に使う際は、確認できる事実や数字に置き換えてください。チームで取り組んだ成果については、チーム全体の結果と、自分が担当した範囲を分けて説明しましょう。

数字にしにくい成果も具体化する

すべての仕事で、売上や改善率を示せるわけではありません。

数字がない場合は、変更前後の違いや、担当できるようになった範囲を整理します。

たとえば、問い合わせ対応なら「回答を担当した」に加えて、「よくある質問を整理して手順書を作った」「担当者が判断に迷う内容を分類した」といった工夫を説明できます。

運用・保守であれば、障害時の切り分け、再発防止、引き継ぎ方法の改善なども振り返ってみましょう。公開できる範囲で、仕事の進め方を具体化することが大切です。

学ぶ内容は、応募したい仕事から逆算する

学習テーマを決めるときは、気になる求人の必須条件と、自分の経験を照らし合わせます。

たとえば、設計経験が必要な求人を目指すなら、現職で設計やレビューに関われる機会を探す。運用改善が求められるなら、改善した内容を説明できるように整理する、といった進め方です。

DXに関わる役割や学習課題の整理には、IPAのデジタルスキル標準も参考になります。目指す役割と必要なスキルを確認し、学ぶ順番を考える材料にしてみてください。

ステップ3:経験が活きる求人と給与条件を比較する

求人を比較するときは、「自分の経験がどの業務に活かせるか」と「提示される給与に何が含まれるか」を確認します。

職種名に加えて、担当業務と責任範囲を見る

同じ「エンジニア」という名称でも、求人ごとに求める仕事は異なります。

開発職なら、実装・テスト・要件整理・設計・レビューなど、どの工程を担当するのか。インフラ職なら、監視・運用・構築・移行・障害対応など、どこまで任されるのかを確認しましょう。

ITサポートの経験がある方は、問い合わせ対応に加えて、業務改善や社内システムの管理を担当する求人なども、経験とのつながりを整理できます。

「使ったことのある技術が一致するか」とあわせて、「実際に求められる仕事を説明できるか」を確認してみてください。

求人票の上限年収は、あなたへの提示額が確定した数字ではありません。給与レンジのどの水準を想定しているのか、その水準で期待される役割は何かを、選考の中で確かめましょう。

平均年収は、調査対象を確認して参考にする

公的な平均年収を調べる場合も、数字の対象や集計方法を確認する必要があります。

厚生労働省のjob tagでは、就業者の年収と求人賃金は別の統計として掲載されています。また、表示される職業と統計上の職業分類が一致せず、その職業だけの数値ではない場合があると説明されています。

参考:job tag「統計データ」に関する留意事項

平均年収は相場を考える補助資料として使い、自分の判断では、職種・担当工程・責任範囲・勤務地などが近い求人を比較しましょう。

給与と働き方を、同じ項目で比べる

気になる求人が見つかったら、次の項目を現職と並べて整理します。

確認項目比較したい内容
基本給固定残業代などを除いた金額
固定残業代金額、対象時間数、超過分の支給
賞与算定方法、変動条件、入社初年度の扱い
労働時間所定労働時間、実際の残業、夜間・休日対応
勤務場所出社頻度、客先での勤務、転勤の可能性
担当業務入社直後の仕事と、将来変更される可能性のある範囲
評価・昇給評価基準、評価の時期、昇給の仕組み

固定残業代がある求人では、基本給、対象となる時間数と手当額、超過分の追加支給について確認しましょう。厚生労働省も、これらを分けて明示するよう案内しています。

参考:厚生労働省「募集時などに明示すべき労働条件が追加されます!」

固定残業代の対象時間数だけでは、実際の残業時間は分かりません。配属予定のチームでどの程度の残業があるかも、別に確認しておきたいところです。

また、想定年収に賞与が含まれている場合は、入社初年度にも同じ条件で支給されるのかを確認しましょう。満額支給を前提にした年収と、入社した年の収入には違いが出る可能性があります。

ステップ4:面接で期待役割と希望年収をすり合わせる

希望年収を相談するときは、応募先の給与レンジと、自分が担える仕事を結びつけて説明します。

希望額の根拠を整理する

希望年収を考える材料は、次の3つです。

  • 現在の給与の内訳
  • 応募する求人の給与レンジ
  • 応募先で活かせる経験と、担うことができる役割

「これまでどんな仕事をしてきたか」「今回の求人でどの部分を担当できるか」を先に整理すると、希望額についても話し合いやすくなります。

希望する水準と、生活や働き方を踏まえて検討できる条件は、自分の中で分けておきましょう。現年収や実績は、確認できる内容を正確に伝えることが大切です。

面接では、入社後の仕事と評価について質問する

年収と仕事の釣り合いを考えるために、次のような質問を用意しておくと役立ちます。

  • 入社後半年から1年で、どのような成果を期待していますか。
  • このポジションの評価や昇給は、何を基準に決まりますか。
  • 想定年収の内訳と、変動する部分を教えてください。
  • 配属予定のチームでは、出社や夜間対応をどのように運用していますか。

「成長できる環境です」「将来は年収アップを目指せます」といった説明を受けた場合は、担当業務や評価の仕組みについて、もう一歩具体的に確認してみましょう。

年収交渉も、こうした期待役割の確認とあわせて進めることが大切です。

ステップ5:最終条件を確認し、現職での選択肢と比べる

内定後は、給与・仕事内容・働き方の最終条件をそろえてから判断します。

承諾を決める前に、書面で条件を確認する

内定を承諾するか判断する前に、労働条件通知書などで最終条件の提示を依頼しましょう。

月給の内訳に加えて、入社日、試用期間中の条件、勤務場所、担当業務、勤務時間などを確認します。選考中に説明が変わった項目があれば、最終的にどの条件が適用されるのかも確かめておきたいところです。

賞与の扱いやリモート勤務の運用など、判断に必要な内容が分からない場合は、採用担当者へ確認してから検討しましょう。

現職での昇給・異動も、比較する選択肢に入れる

年収や仕事内容を見直す方法には、現職で役割を変える選択肢もあります。

現在の状況次に確認したいこと
昇給や昇格の条件が明確いつ、どの条件を満たせば評価が変わるか
社内で希望する仕事を経験できる異動や担当変更の実現時期、給与への影響
希望する役割が社内にない外部求人で経験を活かせる仕事があるか
応募先の給与や配属条件が不明確最終条件の提示を依頼し、判断材料をそろえる

現職で改善できることと、転職によって変えたいことを並べると、自分に合う進み方を考えやすくなります。

年収と、暮らしに使える時間を一緒に考える

最後に、転職後の一週間を具体的に想像してみてください。

通勤時間が長くなったら、平日の生活はどう変わるでしょうか。夜間対応が増えた場合、休息や家族との時間を確保できるでしょうか。

年収とあわせて、毎月の支出、通勤、休息、学習に使える時間まで見ていくと、自分が続けたい働き方との相性が分かります。

収入・仕事内容・生活の3つを並べて考えることが、納得できる選択につながります。

IT転職と年収アップについてよくある質問

IT転職では、どのくらい年収アップを目指せますか?

一律の金額や割合では判断できません。現在の給与、応募職種、担当する役割、企業の給与レンジによって条件が変わるためです。

自分の経験に近い求人を複数確認し、選考で提示された給与の内訳まで比べましょう。

資格を取れば年収は上がりますか?

資格の扱いは、企業や職種によって異なります。応募条件に関係する場合もあるため、求人票や社内制度を確認してください。

学習を進める際は、資格の取得とあわせて、学んだ知識をどの業務で使えるかを説明できるようにしておくとよいでしょう。

転職エージェントは必ず使うべきですか?

応募方法は、自分に必要な支援に合わせて選べます。企業への直接応募、求人サイト、転職エージェントなどを比較してみてください。

エージェントを利用する場合は、希望する職種や経験に合う求人を扱っているか、給与条件や仕事内容について必要な説明を受けられるかを確認しましょう。

年収が据え置きなら、転職は失敗ですか?

転職で実現したかったことによって判断は変わります。残業や通勤の負担が減る、希望する業務を経験できるなど、年収以外の条件が改善する場合もあります。

一方、将来の昇給を重視するなら、評価基準や昇給の機会を確認し、生活面で無理のない条件かを考えることが大切です。

まずは、今の条件と実績を1枚にまとめよう

IT転職で年収アップを目指す第一歩は、現在の条件と、これまで積み重ねてきた経験を整理することです。

まずは、給与の内訳を書き出し、担当した仕事の中から説明できる実績を3つ選んでみてください。そのうえで気になる求人と比べると、経験を活かせる仕事や、追加で確認したい条件が見えてきます。

年収と働き方を、これからの暮らしにつながるものとして考えていきましょう。

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